老子 第一章「道可道、非常道」
「道の道とすべきは、常の道に非ず」— 道家思想の祖・老子が放つ、知の冒頭宣言。語りえぬものを語る、東洋思想最深部への入り口。
1603 年より前。
「道の道とすべきは、常の道に非ず」— 道家思想の祖・老子が放つ、知の冒頭宣言。語りえぬものを語る、東洋思想最深部への入り口。
「学んで時にこれを習ふ、亦説ばしからずや」— 『論語』の冒頭、孔子が語る「学び・友情・自己実現」の三段の喜び。日本人の精神文化に最も深く根を下ろした漢文の最初の一頁。
「故きを温ねて新しきを知る、以て師為るべし」— たった一行が、日本語の中に「温故知新」として千年以上生き続けている。学びの本質を語った『論語』の名句。
「我らの政体は他国の制度を模倣するものではなく、むしろ他国の手本となるものである…多数者の手にある故に、われわれの政体はデモクラチアと呼ばれる」— 紀元前431年、ペロポネソス戦争初年の冬、戦没者のため雅典で行われた、民主政の自己定義として歴史上もっとも有名な演説。
「人間とは何か。教育とは何か。真理とは何か」── 西洋哲学の最深部に光をあてる、プラトンの不朽の比喩。鎖につながれて影だけを見続けた囚人が、太陽の下に出るまでの旅。
「四面 楚歌、項王 大いに 驚きて 曰 はく」── 中国 最古 の 通史『史記』から、楚漢 戦争 の 最終 場面 「垓下 の 戦い」。 周囲 を 漢軍 に 囲 ま れ、 故郷 楚 の 歌 を 四 方 か ら 聞 き、 名将 項羽 が 涙 を 流 す 名 場面。
「ガリア全土は三つに分かれている…」— ローマ共和政末期、ガリア遠征中(前58–前50)にカエサル自身が書いた戦記。簡潔・明晰なラテン語の名文として、現代の高校・大学のラテン語教科書に必ず掲載される、西洋古典文学の柱。
「愛は寛容にして慈悲あり、愛は嫉まず、誇らず、高ぶらず」── 使徒パウロが西暦55年頃にコリントの教会に宛てて書いた書簡の中の「愛の章」。 西洋 文学 と 思想 史 で 最も 引用 さ れ た テクスト の 一つ。 結婚式 で も よく 朗 読 さ れる 不朽 の 名文。
「我 々 の 力 の 内 に あ る も の と、 力 の 外 に あ る も の が あ る」── 元 奴 隷 か ら 自 由 人 と な っ た 古 代 ロ ー マ の 哲 学 者 エ ピ ク テ ト ス (55–135) の『提 要』。 2000 年 間 読 ま れ 続 け る ス ト ア 派 哲 学 の 入 門 書 を、 高 1 西 洋 古 典 和 訳 で 抄 読 し よ う。
「夜明けに目覚めたなら、こう自分に語りかけよ ── 今日、私は出しゃばりで、忘恩で、傲慢で、嘘つきで、嫉妬深い者たちに会うだろう」── ローマ皇帝マルクス・アウレリウスが、戦場の天幕で自分自身に向けて書いた哲学的覚書。ストア派思想の精髄。
「取 れ、 読 め (Tolle, lege)」── 32 歳 の ア ウ グ ス テ ィ ヌ ス が、 ミ ラ ノ の 庭 園 で 子 ど も の 声 を 聞 き、 聖 書 を 開 い て 回 心 (か い し ん) し た 場 面。 西 洋 自 伝 文 学 の 出 発 点 で あ り、 キ リ ス ト 教 神 学 の 礎 を 据 え た 古 典。
『古事記』(712年) 上巻の中心場面。アマテラスが岩屋に隠れて世界が暗闇になり、八百万の神々が知恵を出し合って太陽を取り戻す。天皇の系譜の正当化という政治的目的を持って編まれた神話だが、その奥には日食の記憶・芸能の起源・共同体回復の儀礼など、いくつもの「裏テーマ」が重層している。
皮を剝かれて泣いていた白兎を、八十神(やそがみ)の嘘から救ったオオクニヌシ。やさしさを描いた古事記の名場面であり、後の「国造り」へ続く出雲神話の入り口。
天孫降臨から三代後、ニニギノミコトの曾孫イワレヒコ(神武天皇)が、日向(宮崎)から東へ進み、ついに大和(奈良)の橿原で即位する。古事記中巻の冒頭。神話から伝説、伝説から歴史への移行点であり、戦前は「皇紀の起点」として最重要視された段。
高天原のアマテラスが、地上の国「葦原中国」を治めるオオクニヌシに、その国を譲るよう求めた段。三度の使者、タケミナカタの抵抗、出雲大社の起源。出雲神話圏が大和朝廷の神話体系に統合される、政治的にきわめて重要な物語。
国譲りのあと、アマテラスの孫ニニギノミコトが、三種の神器(八咫鏡・草薙剣・八尺瓊勾玉)を授かって、高天原から地上の高千穂へと降る。天皇家の祖先がはじめて地上に立つ場面。古事記神話の頂点であり、また戦前の「皇国史観」の中核ともなった重要段。
高天原を追放されたスサノオが、出雲の肥の河に降り立ち、八つの頭と八つの尾を持つ八岐大蛇(ヤマタノオロチ)から少女クシナダヒメを救う。蛇の尾から現れた一振りの剣——後の「草薙剣」——は、なぜ「三種の神器」の一つとなったのか。
「牀 前 月 光 を 看 る ─ 疑 う ら く は 是 れ 地 上 の 霜 か と」── 李 白 (701–762) 30 歳 頃 の 五 言 絶 句『静 夜 思』。 二 十 字 で、 旅 先 で 月 を 見 て 故 郷 を 思 う 心 を 完 璧 に 表 現 し た 中 国 詩 の 最 高 傑 作 の 一 つ。 唐 詩 の 鑑 賞 と し て 暗 唱 し よ う。
「国破れて山河あり、城春にして草木深し」— 安史の乱で陥落した長安の春、戦乱に引き裂かれた家族と、不変の自然との対比。杜甫の代表作にして、漢詩の最高峰の一つ。
「国 破 れ て 山 河 あ り、城 春 に し て 草 木 深 し」── 安 史 の 乱 で 戦 火 に 包 ま れ た 長 安 で、 杜 甫 が 詠 ん だ 五 言 律 詩。 国 が 滅 ん で も 山 河 は 変 わ ら ず 残 る ─ そ の 痛 切 な 対 比 が、 1200 年 を 超 え て 響 く 名 詩。
「春過ぎて夏来たるらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」── 飛鳥時代から奈良時代にかけて編まれた、日本最古の歌集『万葉集』から、天皇・貴族・防人 (さきもり) ・農民まで、あらゆる立場の人の歌を選び読む。
万葉集巻二十には、東国の農民が九州北部の防衛にかり出された「防人」とその家族の歌が収められている。律令制下の庶民の声を直接聞ける、世界的にもまれな貴重な史料。神話的英雄譚(古事記)とは対照的な、無名の人々の心の記録。
「Hwæt! 聞け、我らは槍のデンマーク人の、いにしえの王たちの名声を聞き及んだ」── 英文学最古の叙事詩 Beowulf の冒頭。アングロサクソン人が口承で伝えた、英雄と怪物の壮大な物語の始まり。
「いかなる自由人も、同輩の合法な裁判または国の法によらない限り、逮捕・拘禁・財産没収されない」— 1215年、イングランドのジョン王が封建貴族に強いられて封印した文書。法の支配と立憲主義の起源として、800年を経た今も世界の立憲国家の基底に響き続ける。