素朴な琴 の表紙イラスト

素朴な琴

小学校 国語 第4学年 詩・歌B 読むこと 目安 10 分

作者
八木重吉 (やぎ じゅうきち)(1898–1927)
原作発表
1925 年(大正13年 (1925))
出典
青空文庫
底本:八木重吉『秋の瞳』所収。彼の代表作の一つ。

学習のめあて

  • 短い詩を声に出して、リズムと響きを体感する
  • 「琴がひとりでに鳴る」という想像力を体験する
  • 季節 (秋) と楽器・音の結びつきを感じる

本文

素朴な琴 (八木重吉)

このあかるさのなかへ
ひとつの素朴そぼくことをおけば
あきうつくしさにへかね
ことはしづかにりいだすだらう

げんだいごやく

この 明 (あか) るい ところに、ひとつの すなおな 琴 (こと) を 置 (お) いて みたら、 秋 (あき) の 美 (うつ) しさに、もう こらえる ことが できなくなって、 琴 (こと) が しずかに、ひとりでに 鳴 (な) り 出 (だ) すでしょう。

八木重吉という詩人

八木重吉 (1898–1927) は、東京都町田で 生まれた 詩人 です。 29 さい の とき に、結核 (けっかく) という 病気 で 亡 (な) くなりました。 若 (わか) くして 世 (よ) を さった の です。

彼 (かれ) の 詩 は、みじかい のに、ふかい ことが 特ちょう です。 たくさんの ことば を つかわない で、ひとつ の 場面 を 静 (しず) かに さしだします。

この 詩 は、わずか 4 ぎょう。けれど、秋 (あき) の 光 (ひかり) の 中に 置 (お) かれた 琴 (こと) が、 だれが 触 (ふ) れる でも なく、美 (うつく) しさに たえかねて、ひとりでに 鳴 (な) り 出 (だ) す ―― そんな 不思議 (ふしぎ) な 場面 を、私 (わたし) たち の こころ に 浮 (う) かばせます。

語句の意味

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考えてみよう

  1. 声に出して、ゆっくり 3かい よんでみましょう。
  2. 「秋の美しさに 耐えかねて」 ―― なぜ 琴 (こと) は、自分から 鳴り 出すと、八木重吉は 書いたのでしょうか。
  3. あなたの まわりで、「ひとりでに 音 (おと) が 鳴り出しそう」 な 場面は ありますか?
指導案 教員向け・授業展開の例

小4 国語の詩教材。短いが、深い詩を体感する。 「物 (もの) が、自分から 動き出す」という擬人法の入門。

授業時数
30分

指導目標

  • 詩を声に出して読める
  • 「美しさに耐えかねて鳴る」という擬人法の効果を体感する

授業の流れ

  1. 5分 「秋」と「琴」について 簡単に話す
  2. 10分 詩を全員で 3 回 音読
  3. 10分 「ひとりでに 鳴り出す」場面の絵を描いてみる
  4. 5分 振り返り

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出典・ライセンス

  • 原文: 八木重吉 (やぎ じゅうきち)「素朴な琴」(1925年)
  • 入力テキスト: 青空文庫 (底本:八木重吉『秋の瞳』所収。彼の代表作の一つ。)
  • 原文の権利: パブリックドメイン
  • 編集・語注・発問・解説: CC BY 4.0 © project_procopios contributors