わたしと小鳥と鈴と の表紙イラスト

わたしと小鳥と鈴と

小学校 国語 第2学年 詩・歌B 読むこと 目安 12 分

作者
金子みすゞ (かねこ みすず)(1903–1930)
原作発表
1929 年(昭和初期 (1929 年頃))
出典
青空文庫
底本:金子みすゞ『さみしい王女』所収。彼女の最も知られた詩のひとつ。

学習のめあて

  • 詩を声に出して、リズムよく読める
  • 「自分と相手の違い」を肯定する詩のメッセージを感じる
  • 「みんなちがって、みんないい」の意味を考える

本文

わたしと小鳥と鈴と (金子みすゞ)

わたしが両手りょうてを ひろげても、
お空おそらはちっとも 飛べないが、
飛べる小鳥は わたしのやうに、
地面じべたを速くは 走れない。

わたしが からだを ゆすつても、
きれいな音は 出ないけど、
あの鳴る鈴は わたしのやうに、
たくさんな唄は 知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから わたし、
みんなちがつて、みんないい。

げんだいごやく

わたしが 両手 (りょうて) を ひろげても、お空 (おそら) は ちっとも 飛 (と) べない。 けれど、空を 飛べる 小鳥 (ことり) は、わたしの ように、地面 (じめん) を 速く 走 (はし) ることは できない。

わたしが からだを ゆすっても、きれいな 音 (おと) は 出 (で) ない。 けれど、きれいな 音を 出 (だ) せる 鈴 (すず) は、わたしの ように、たくさん の うた を 知 (し) らない。

鈴 (すず) と、小鳥 (ことり) と、そして わたし ―― みんな ちがって、みんな いい

金子みすゞ (かねこ みすず) という 詩人

金子みすゞ さん (1903–1930) は、山口県 (やまぐちけん) の 仙崎 (せんざき) という、海 ぞいの 町で 生まれた 詩人 です。
20 だい で たくさんの 詩を かきましたが、26 さい の とき に、なくなって しまいました。

みすゞ さん の 詩は、「ちいさい もの」「よわい もの」「こえ の しない もの」 を よく うたいます。 小鳥 (ことり) や、鈴 (すず) や、こだま (やまの こえ) や、土 (つち) の したで くらす ありさん。

この 詩の 一ばん さいご、「みんなちがって、みんないい」 ―― この ことば は、いまの にっぽん で、多くの人が 知って いる 名 (なまえ) ことば です。 じぶん と ともだち が ちがって いて も、それは ぜんぶ よい こと。
そう おしえて くれる、たいせつな 詩 です。

語句の意味

各見出し語をクリックすると、外部辞書で詳しい意味を調べられます。 ※ Wiktionary について

  • 金子みすゞ (かねこ みすず) K 1903–1930。山口県仙崎 (せんざき) で生まれた童謡詩人。20 代に多くの詩を書いたが、26 歳で亡くなる。「みんなちがって、みんないい」「こだまでしょうか」など、いまの 教科書 にも 載っている。
  • お空 (おそら) K 「空 (そら)」の やさしい よびかた。
  • 地面 (じべた) K 地面 (じめん) のこと。やわらかい よびかた。
  • きれいなおと K ここでは 「鈴 (すず)」の おと。
  • たくさん K いっぱい。

考えてみよう

  1. 声に出して、ゆっくり 3かい よんでみましょう。
  2. 「わたし」は、なにが できますか? 「小鳥」「鈴」 と くらべて 考えてみましょう。
  3. 「みんなちがって、みんないい」 ―― この いみを、じぶんの ことばで せつめいしてみましょう。
  4. じぶんと ともだち を くらべて、「すきな ちがい」 を ひとつ あげてみましょう。
指導案 教員向け・授業展開の例

小2 国語の詩教材。金子みすゞの代表作を通じて、「自分と他者の違い」を 肯定する感性を学ぶ。短いが、深い詩。

授業時数
1時限 (45分)

指導目標

  • 詩を声に出して読める
  • 「みんなちがって、みんないい」の意味を自分の言葉で説明できる
  • 自他の違いをポジティブにとらえる感性を体験する

授業の流れ

  1. 5分 金子みすゞの生涯を簡単に紹介 (山口県、26 歳で亡くなった)
  2. 10分 詩を全員で 3 回音読
  3. 15分 「自分のすきなところ」「友だちのすごいところ」をペアで話す
  4. 10分 「みんなちがって、みんないい」の意味を一人ずつ発表
  5. 5分 振り返り

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出典・ライセンス

  • 原文: 金子みすゞ (かねこ みすず)「わたしと小鳥と鈴と」(1929年)
  • 入力テキスト: 青空文庫 (底本:金子みすゞ『さみしい王女』所収。彼女の最も知られた詩のひとつ。)
  • 原文の権利: パブリックドメイン
  • 編集・語注・発問・解説: CC BY 4.0 © project_procopios contributors