あめふり (北原白秋)
あめあめ ふれふれ かあさんが
じゃのめで おむかい うれしいな
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランランかけましょ かばんを かあさんの
あとから ゆこ ゆこ かねがなる
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランランあらあら あのこは ずぶぬれだ
やなぎの ねかたで ないている
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランランかあさん ぼくのを かしましょか
きみきみ この かさ さしたまえ
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン
げんだいごやく
雨よ、雨よ、ふってちょうだい。お母さんが、じゃのめの かさで むかえに来てくれるよ。うれしい。
ぴっち ぴっち、ちゃっぷ ちゃっぷ、雨の おとが する。
かばんを かけて、お母さんの あとから、いっしょに 歩いて 行こう。とおくで、おてら の かね が きこえてくる。
あれ あれ、向こうに いる あの子は、雨に ぬれて しまっている。やなぎ の 木の ねもとで ないて いる。
お母さん、ぼくの かさを かしてあげよう。きみ、きみ、この かさを ささなさい。
北原白秋という詩人
北原白秋 (1885–1942) は、福岡県の柳川 (やながわ) という、水路のある美しい町で生まれた詩人です。 大人向けの詩も書きましたが、特に 子ども向けの童謡 を 数多く 書きました。
「ペチカ」「待ちぼうけ」「赤い鳥小鳥」「ゆりかご」「あめふり」 ―― ぜんぶ、白秋が書いた歌です。 100 年ちかく たった今 でも、ほいくえん や ようちえん で うたわれています。
この「あめふり」は、雨の日に かさを 持って こない 友だち に、ぼく が 自分の かさを かして あげる、という やさしい おはなしです。