指導案:走れメロス(抜粋)
| 学校段階・教科 | 中学校 国語 第2学年 |
|---|---|
| 所要時間 | 4〜5 単位時間(抜粋版なら 2〜3 単位時間) |
| 本文の目安時間 | 約 30 分 |
| 学習指導要領 |
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| 準備物 |
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単元概要
太宰治の代表的短編。古代ギリシアのシラー詩「人質」を下敷きにしているが、太宰特有の心理描写——とくにメロスが走る途中で挫ける場面——が物語の核心。本ページは抜粋なので、本格的に扱う場合は青空文庫の全文を併用したい。「信実は妄想にあらず」が中学2年生にとっての中心的な学習テーマ。
本時の目標
- メロス・セリヌンティウス・ディオニス王、それぞれの人物像を場面ごとの言動から読み取る
- メロスが走り続ける動機の変化(妹への約束 → 友への信義 → 己の誇り → 「信じられている」)を追う
- 「信実は決して空虚な妄想ではなかった」という王の言葉の重さを、現代の自分たちの言葉に置き換えて議論する
授業の流れ
| 時間 | 活動 |
|---|---|
| 1時間目 | 太宰治の生涯と昭和15年(戦時下)という発表時期を簡単に紹介。冒頭「メロスは激怒した」の一文の効果について話し合う。初読。 |
| 2時間目 | 三人の人物像を整理(メロス=素朴な正義感、セリヌンティウス=静かな信頼、ディオニス=孤独な暴君)。それぞれの根拠を本文から拾う。 |
| 3時間目 | メロスの内的独白に注目。「もうどうでもいい」と「私は信じられている」の落差を、グループで音読しながら味わう。 |
| 4時間目 | 「私を殴れ」「君を殴れ」の場面の意味。なぜ二人は殴り合ったあとに「ありがとう、友よ」と抱き合えたのか。 |
| 5時間目(発展) | シラーの原詩「人質」と太宰版の違いを比較。なぜ太宰は最後に王を「仲間に入れてくれまいか」と言わせたのか。 |
発問・話し合いの軸
- 「メロスには政治がわからぬ」と冒頭にあります。にもかかわらず、なぜ彼は王と対決できたのでしょう。
- 走り続けるメロスが、清水を飲んだ瞬間に「私は信じられている」と気づきます。「信じられている」という気づきは、なぜ彼を再び立ち上がらせたのでしょうか。
- ディオニス王の「人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ」という言葉は、一理あるとも言えます。あなたはどう思いますか。
- 現代の私たちの社会で「信じる」ことが大切な場面、逆に「疑う」ことが大切な場面、それぞれどんな例があるでしょうか。
発展課題
- 自分の好きな場面を選んで朗読し、なぜその場面を選んだかを話し合う。
- 「もし自分がセリヌンティウスだったら」「もし自分がメロスだったら」それぞれの視点で、心の中の独白を書いてみる。
- 太宰治の他の作品(「富嶽百景」「斜陽」など)にも触れ、太宰の文学の特徴を考える。
教師控メモ
生徒の反応・気づき
時間配分の振り返り
次回への改善点